携帯FC作成キットを組み立てました(2/22更新)

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『携帯FC作成キット』はファミリーコンピュータ(以下ファミコン)の内部基板を使って液晶内蔵型のポータブルタイプに改造するキットです。

同人サークルLITTLE SOUNDさんが頒布しているキットで、秋葉原の家電のケンちゃんに不定期に入荷・販売されています。
毎回大人気で初回は購入できませんでしたが、1月末に再入荷した際に運良く購入できたのでさっそく組み立ててみました。

組み立て方についてはLITTLE SOUNDさんが「携帯FC作成マニュアル」を公開しているので、記載されている通りに必要なものを揃えて作業を行えば完成します。


キットに付属しない「用意するもの」の注意ポイント

初期型ファミコン本体

ファミコンには大きく分けて「初期型」「後期型」があります。
(厳密には初期型、後期型ともに更に細かいバージョンがありますが割愛)

コントローラのボタンが四角が初期型と丸が後期型と区別する、と勘違いしている人も多いですが、丸ボタンの本体でも初期型が多く存在するので無理して四角ボタンを探す必要はありません。

初期型と後期型の大きな違いは内部基板の構造なので、外から見た状態では全く同じものに見えます。

携帯FC作成マニュアル」にかかれている通りカセット差し込み口が青いプラスチックか鉄板に覆われているかで見分ける方法が確実です。

もちろん、ネジを外して本体を開けて中の基板を見るのがもっとも確実ですが、ゲームショップなどで中古品を購入する際に本体をバラすことは実質不可能なので、カセット差し込み口を確認しましょう。

また、本体前面の電源スイッチ付近に「FFマーク」がプリントされた本体は「後期型」の可能性が高いですが、2個イチ修理などで基板とケースが常に出荷状態と一致しているとは限らないので、FFマークを過信すると「開けてみたら初期型だった」「FFマークないのに後期型」という残念な場合も発生します。

『携帯FC作成キット』を販売している家電のケンちゃん店頭では、2024年2月現在、ジャンク扱いでファミコン本体やファミコン内部基板だけを販売しているので、選んで初期型を購入することが可能です。
僕は家電のケンちゃんで初期型ファミコン基板を購入しました。

これは「後期」基板なので「携帯FC作成キット」では使用できません。
これは「後期」基板なので「携帯FC作成キット」では使用できません。

3.5インチ液晶モニタ

携帯FC作成マニュアル」に記載されている車載モニタ用のものをアマゾンで購入しました。

adafruitの「NTSC/PAL (Television) TFT Display – 3.5″ Diagonal」も検討していました。
こちらも同じ3.5インチ液晶モニタで部品として販売していることから分解の必要がなく、さらにメーカー公式サイトにポータブルゲーム機への組み込み改造が事例として掲載されているので、使いやすそうだと思ったので候補に入れていました。

国内価格だと7000~10000円と少し高額なのと、入手に時間がかかりそうだったので今回はマニュアル記載の格安モニタをそのまま使いましたが、どこかの段階でこれに交換しようと考えています。
(以前は秋葉原の千石電商さんなどでも販売していたので簡単に入手できたのですが…また入荷したら即ゲットしたいです)


バッテリーと制御基板

バッテリーを内蔵するとコードレスでファミコンが遊べるようになるので最高ですが、以前ノーブランド品でパーツ状態で販売されていたリチウムバッテリを工作で使おうと購入したら発火したことがあるので、今回バッテリ内蔵は見送りました。

ACアダプタや外付けのモバイルバッテリーでも問題なく動くので、電源部分の内蔵はオミットしました。


作業していて難しかった部分

ファミコン基板の加工1:パーツの除去

ファミコン基板から各種パーツの取り外しが序盤の作業となります。

RF基板、コントローラ取り付け端子、リセットボタン、エキスパンドコネクタ(拡張端子)を取り外しますがこの作業に多くの時間を要しました。
取り外す全ピン数やパーツは少ないものの、特にエキスパンドコネクタのピンが太くガッチリと固定されているためにハンダを除去してもなかなか取れずに苦労しました。

ハンダ除去器具(吸取機)などの専門工具があれば効率があがり難度も下がると思いますが、手動の吸取機と吸取線しか持っていない為少しづつ除去していくのは大変でした。

あまりハンダ除去する機会は無いから~と吸取線で作業していましたが、今後のために専用工具の購入が視野に入りました(笑)

取り外したリセットボタンとエキスパンドコネクタ
取り外したリセットボタンとエキスパンドコネクタ。あまりにも外れないのでホットナイフで破壊してしまおうかと刃を入れた後が生々しいw

ファミコン基板の加工2:背の高い部品を倒す

パーツの除去が終わるとファミコン基板についている背の高い部品は倒して高さを抑える作業があります。
高さギリギリの小さいケースに入る為必須の作業となります。

基板前面にある2つの円筒状のコンデンサ(画像左枠、真ん中枠)は足がある程度長いのでそっと倒せば簡単に倒れます。
一番右枠の水色のオシレータは足が短く基板から浮かない状態で取り付けられているのでそのままでは倒れませんでした。

一度ハンダを除去してオシレータを取り外し、短い銅線を延長して倒した状態で基板に取り付けました。


コントローラ基板の抵抗取り付け

作成キットに付属しているコントローラ基板の組立も少し難易度が高い部分がありました。

スタートボタン、セレクトボタンとして使うタクトスイッチの横に8個の抵抗を取り付ける作業です。

表面実装のチップ抵抗で大きさは2mm程度の小さな部品です。
取付自体はマニュアルに記載された通り先に基板側にハンダを盛って、熱した状態でピンセットなどで抵抗を置いてこてを離せば固定されるので作業自体は3つくらい取り付けたあたりで慣れると思いますが、とにかくチップ抵抗が小さくて落としたら100%見つけることは不可能なので、1つづつ取り付けるまで呼吸を止めてしまうような緊張感でした。


各パーツ組立完了

ファミコン基板の作業、コントローラ基板、インターフェイス基板の3枚が完成した状態です。

インターフェイス基板の組み立ては特に難しい所もなく、あっさり作業が完了したので特に記載することはありません。

あえて上げるとすれば、円柱状のコンデンサという部品にはプラスとマイナスの極性があり、間違えると動かなくなるのでそこだけ注意が必要です。
コンデンサの足を見ると長さが違いますが「長い方がプラス」と覚えておけば取り付ける基板側にも、どちらにプラスを取り付けるか記載されているので間違いが減ると思います。


ケースに組み込み前に動作確認

各基板の組立が終わったら、配線してケースに入れれば完成ですが、序盤にも書いた通りケースが小さくギリギリサイズにタイトに組み込まれるので組み立てた後にバラして修正が面倒なので、ケースに入れる前の動作確認はマニュアルにも記載されていますが必須作業です。

写真左からファミコン基板、インターフェイス基板+コントローラ基板、液晶モニタが繋がっている状態です。

実際ケースに入る時は一番下にファミコン基板が入りその上にインターフェイス基板、さらにコントローラ基板が乗る3段ミルフィーユ状態です。

配線を行い、ファミコン基板にカセットを差し込んで通電した所、一発でゲームが起動してコントローラ基板にラバーを載せて操作してみた所一通りの操作が出来たのでこれで中身はほぼ完成です。

十字キー、スタート、セレクト、A/Bボタン全てを使うゲームソフトを準備しておくと動作確認時に前ボタンチェックができるのでベストなタイトルを探しておくと良いと思います。

タイトル画面でセレクトボタンを使ったモード選択とスタートボタンでスタート、十字キーで上下左右に移動してA/Bボタンで何らかのアクションをするゲームが理想的です。

最初『スーパーマリオブラザーズ』が最適だと思ってたのですが、十字キーの上を使わない事に気づき『クインティ』を選択しました。

シューティングゲームあたりもほとんどのボタンを使うので良さそうですね。


ほぼ完成!

動作確認が完了した各種基板をケースに組み込めば完成です。

ケースに組み込む際に書く基板が繋がっている配線の取り回しと、ファミコン基板とインターフェイス基板を重ねてケースに入れて固定する作業が地味に苦労しました。

配線に関しては一度仮組をした後に長さを再調整して接続しなおすなども考慮したほうが良いかもしれません。


液晶前のアクリルパネル取付

マニュアルには「分解した液晶モニタから取り外したアクリルをカットして貼り付ける」とありますが、購入した車載用液晶モニタのアクリル部分がけっしてキレイな状態ではなかったので使用せずに破棄して、アクリル業者様に下記サイズでカットを依頼しました。

依頼したカットサイズ1mmのアクリルを80.5mm x 58.5mm で四隅のカドをR2で丸くしてもらっています。

出来上がったアクリルがこちら。
両面に保護用の紙が貼ってあるので貼り付ける時に剥がします。

仮組してみた所接着無しでも簡単には外れないジャストサイズでした。
念のため0.5mm程に細く切った両面テープを右上と左下の2箇所につけてからアクリルを本体に装着しました。

指定どおり1mmのアクリルを装着することで本体と液晶部分に段差がなくなりほぼツライチになります。

元の車載モニタから切出したアクリルだと四隅が黒で囲われていて画面非表示部分が隠れるのでカッコイイですが、初回発注だったのでまずは前面透明のアクリルで作成しました。

おおよそのサイズがわかったので、今度は四隅に色を入れたりロゴを入れたアクリルを発注して作成するのもおもしろそうなので、作ったら貼り替えて見ようと思います。


さすが実機基板、互換性を考慮する必要がないぜ!しかし…。

組立自体はマニュアルを見ながらじっくり行えば難しい所もありましたが挫折することもなく完了しました。
仕事が終わった夜から寝るまでの数時間を組立作業の時間にあてて、3日で完成しました。

ポータブル機タイプのファミコンは互換機でも何種類も発売されているので、ハンディにファミコンを遊ぶ事自体は今回のように面倒な工作を行わなくても可能です。

ですが、どれも互換機でファミコンの機能を完全に再現しているわけではないので動作しないゲームや音楽の一部が鳴らないゲームなどがどうしても出てきます。

アイレムのカセットは上部に光るLEDが魅力ですが、コレももちろんバッチリ!
アイレムのカセットは上部に光るLEDが魅力ですが、コレももちろんバッチリ!

「携帯FC作成キット」は実機のファミコンから取り外した基板をそのまま使っているのでゲームの動作もファミコンそのまま動作するのが最大の魅力です。

ディスクシステムのRAMアダプタが起動しない…?解決!!(2月22日更新)

あれ?RAMアダプタ動かない!?

RAMアダプタをBAKUTEN工房の『ディスクシステム(FDS)用 RAMアダプタ縦型基板』で縦型通常カセットサイズに改造したものにFDSKEYを取り付けてディスクシステムのゲームを遊んでみようと思った所、起動しませんでした。

通常だと電源を入れるとマリオとルイージが追いかけっこをするディスクシステムの待機画面が表示され、FDSKEYの画面にも情報が表示されますが、こちらにも何も出てこないので、電力不足が原因と考えられます。

USB-Cで外部から電源をとると5V/0.5A程度で動作しているのでバッテリ内蔵することで解消できるかもしれませんが、前述の通りバッテリ内蔵はオミットしたのでディスクシステムの動作は一旦諦めました。

単3電池x4で動くいわゆるFC互換機だと動作しますが、こちらも電力が足りてないのか起動はするもののFDSKEYからの読み込みでエラーが頻発します。
通常のACアダプタを接続したファミコンでも問題なく動作しているので、多分電源まわりで間違いないと思います。

解決編

RAMアダプタ縦型基板【DRAMx1版】の作者であるばくてんさんがX(旧:Twitter)に解決策をポストされていたので参考に対応したところ、無事RAMアダプタが起動、FDSKEYも問題なく動作することができました!

ファミコン本体から取り出したメイン基板のRF基板とケーブルで繋がっていた7ピンの2と3と4をショート(つなげる)、という工程です。(携帯FC作成キットの状態では、カートリッジスロットより上の右部分にあたる箇所です)


リンク:家電のケンちゃん | LITTLE SOUND携帯FC作成キット【赤】

リンク:家電のケンちゃん | LITTLE SOUND携帯FC作成キット【黒】

リンク:家電のケンちゃん | LITTLE SOUND携帯FC作成キット【白】



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