アップスキャンコンバータ[ODV-GBS-C]

「ODV-GBS-C」はRGBやSCART、コンポーネントといった現在すっかり使われなくなった旧式の接続形式をHDMI等に変換して現行のテレビやモニタに表示させるためのアップスキャンコンバータです。
RGBでアウトプットできるプレイステーション、セガサターン、ドリームキャスト、ゲームキューブなどの家庭用ゲーム機やアーケードゲーム基板を家で遊ぶコントロールボックスの映像信号をHDMIに変換してモニタに表示できます。
僕はまさにアーケードゲームを家で遊ぶために入手しました。

国内で取り扱っているKVClabさんでは「GBS-8200とVC9900、GBS-Controlを合体+αの機能を持つ製品」と紹介している通り、RGB入力の映像をVGAにアップコンバートするGBS-8200と、同じくRGBをHDMIにアップコンバートするVC9900を合体させてケースに入れたような製品です。
さらにこれら2機に接続して機能を乗っ取り性能アップさせるGBS-ControlがODV-GBS-Cにも搭載されています。
「+α」部分はサウンドです。
GBS-8200、VC9900どちらもテーブル筐体などに組込を主目的として使われているので映像のみを入出力するように作られています。
筐体などで使用する場合は音は別途直接スピーカーに繋いだほうが取り扱いやすいので問題ないですが、家庭でテレビに繋いで遊ぶ場合、映像は出るけど音は出ない状態や、音は別途スピーカーを用意するというのは遊びづらいです。
その為に別途映像とサウンドをHDMIにミックスする装置を用意することを考えると、価格などを考慮して別のコンバータも視野に入ってくると思います。

ODV-GBS-Cは価格はVC9900とGBS-Controlアドオン基板をセットで購入するのと同程度の1万円前後で購入できて裸基板ではなくケースに入っていて取り扱いしやすいところがポイントです。(アマゾンマケプレで10万円以上の出品がありますが、価格は出品者の自由なのでスルーしています)


外観と機能

左側面


本体左側面には「コンポーネント」端子とオーディオ入力端子が並んでいます。
左の白と赤がサウンドL/R、緑・青・赤はコンポーネントの映像入力です。
日本国内ではHDMIが普及する前に「D端子」が高画質接続として使われていましたが、同じ時期にコンポーネント端子も使われており「D端子-コンポーネント」の変換ケーブルなどもありました。

下側面


本体下部側面にはVGAインプット(D-Sub 15pin)とSCARTの入力端子がついています。
SCART端子は主にヨーロッパで使われていた規格で形状は日本でも以前使われていたRGB21ピンと同じですがピン配列が違う為そのままは使えません。

右側面


本体右側面にはACアダプタ用の電源端子とmicroUSB端子があります。
microUSB端子はファームウェア更新用の端子とマニュアルに記載されているのでPC接続用だと思います(試していない)。

上側面


本体上部側面にはアウトプット端子としてHDMIとVGA(D-Sub 15pin)、ヘッドフォンなどに使われるピン端子でサウンドも出力されています。
HDMIは映像、サウンド両方出力されているので普通のゲーム機同様HDMIを接続するだけで映像も音も出力されます。

天板部分


本体上部には設定などを表示する液晶モニタと色調整のRGBツマミ、各種設定を変更する押しボタン機能付きのボリュームが並んでいます。
左上の銀色は電源スイッチで右下のLEDは映像信号を受信するとランプ点灯します。
逆に、ゲーム機などを接続しても映像を正しく受信出来ていない場合はこのランプは点灯しないので、画面が映らない場合にモニタなのか、コンバータなのかと原因切り分けが容易になります。


ACアダプタについて


僕はKVClabさんで購入したのでPSEマークが記載されている「秋月電子」の12V-1.0Aアダプタが付属されていました。
海外から個人輸入した場合やAmazonマーケットプレイスで購入した場合、PSEマークのないアダプタが付属されている場合があるようです。
PSEマークは「電気用品安全法」の基準をクリアした電化製品に付けられるものなので、火災などのトラブルは怖いので可能な限り安全なものを使いたいと思いこちらを選択しました。
秋月電子さんでは同規格のACアダプタが580円で単品販売されているので、アダプタのみ買い替えるのもオススメです。


コントロールボックスと接続

CboxUSBと接続


アーケードゲームの基板を簡単に家で遊ぶことができるコントロールボックス「CBoxUSB」とODV-GBS-Cはコンポーネント端子で接続出来ます。
映像3本と音声3本の計5本のケーブル接続ですがケーブル自体はどこでも売ってる「ビデオ端子」と互換性のあるピンタイプなので100均でも買えるケーブルでお手軽に繋げられます。
ケーブル自体は互換性ありますが、いわゆるビデオ端子(コンポジット接続)とは別方式なので、表示される画質はビデオ端子で接続した状態とは比べ物にならないほどクッキリと映ります。


シグマ電子AV-5000と接続

シグマ電子のコントロールボックスAV-5000との接続はAV-5000のRGB21ケーブルを使用しRGB-SCART変換を使っています。
SCART端子(RGB21ピン)端子は映像と音声両方の信号が流れているので、この1本繋ぐだけでOKです。
シグマ電子をはじめ80~90年代当時のコントロールボックスはほとんどのものがすでに販売終了しているため、新たに購入するのは難しいですが、当時アーケードゲーム基板で遊んでいて、押し入れにしまい込んでいるコントロールボックスや基板がある方は再び出してきて現行のテレビで遊ぶ用途で使うにも最適です。


画面表示について


上のモニタはCBoxUSBとODV-GBS-Cでコンポーネント接続を行い、HDMI出力で液晶モニタに表示しているものです。
下のモニタはCBoxUSBとRad2XをRGB接続を行い、HDMI出力で液晶モニタに表示しているものです。
上下それぞれのモニタの特性などもあるので厳密な違いは調査できませんが、どちらもクッキリとドットが表示され、画面の表示タイミングも違いが見られませんでした。

アーケードゲームの表示に関してはMVS(業務用NEOGEO)、CPS2、プレイステーション1互換基板などは問題なく映像信号を受信して表示することが出来ました。
タイトーのF3基板『レイフォース』はシンクロ信号が特殊でアーケード筐体のブラウン管以外では表示が難しい基板の一つとして知られています。
ODV-GBS-Cでも『レイフォース』を接続した時に「LED」ランプは点灯せず、画面表示も一切できませんでした。
(RAD2Xでは問題なく表示できるので、家で遊ぶ分には問題なしです)


GBS-Controlの設定を行うことで走査線エフェクトを追加することができます。
エフェクト自体も調整できるのでブラウン管表示に近い好みの画面表示に調整することができます。


GBS-Controlで画面表示の設定を行う

GBS-Controlへの接続はスマートフォンやPCからWi-fiで行います。
接続先を検索すると「gbscontrol」というアクセスポイントが表示されるのでパスワード「qqqqqqqq」で接続できます。


接続が完了したらインターネットブラウザを開き「192.168.4.1」につなげると設定画面が表示されます。

ブラウザ上で保存した複数の設定は本体側の「Preset Slot」で呼び出すことができます。
一度設定を完了させておけば使う時はWi-Fi接続を行わずに本体のみで完結します。
GBS-8200とVC9900とGBS-Controlを合体させたものは設定の呼び出しもWi-Fi接続が必要なのでこの部分はODV-GBS-Cよりも扱いやすい部分です。


GBS-ControlでのWi-Fiについて

ODV-GBS-CのWifiはいわゆる技適を取得しているのか確認ができません。
販売しているKVClabさんでも「基本操作は本体のボリューム操作&押下で行えますが、無線によるGBS-Controlの機能に関しては、当店では未検証のためサポート外となります。」とWi-Fi部分はサポート対象外となっています。
技適を取得していない機器を国内で無断で使用することは電波法違反となります。

技適の取得は個人でも短期間のテストを目的として総務省の「技適未取得機器を用いた実験等の特例制度」を申請することで簡単に行うことが出来ます。

無断使用しても捜査官が家に突然お仕掛けてきて「電波法違反!お前を逮捕する!!」ということは無いと思いますが、違法であることを知りながら使うのは気持ち悪いので、簡単な手続きでサクっと申請してしまいましょう。

リンク:総務省 技適未取得機器を用いた実験等の特例制度


ODV-GBS-Cを使ってみた感想・まとめ

・GBS-8200とVC9900、GBS-Controlを合体+αのα部分は「サウンドもHDMIにMIXされる」
サウンドの調整は無い音量はデカいのでモニタやオーディオ設備などアウトプット側で何とかする
・GBS設定のWiFiは技適取得の確認が取れない(多分ない)、総務省に個人申請しよう(マイナンバーあれば秒で完了)
・アーケードゲーム基板はだいたい映るがやっぱりタイトーF3基板の表示はダメだった
・電源横のMicroUSB端子でPCに繋いでファームウェアアップデートできるらしいので期待
・ACアダプタPSEマークあるもの使いたいのでマークがないアダプタが同梱されていた場合は別途購入した方が良い(面倒ならKVCさんでセットが動作確認済だし楽(ただし現在完売、数日前まであったのに!))
・RetroTINK-5X ProとかOSSCやフレームマイスター持ってるならわざわざ買い替えるほどのものじゃない(買い増しならご自由に!)
・旧来のコントロールボックスを持ってて「また遊びたくなったけどモニタ無いしどうすれば…?」みたいな層やCBoxのHDMI接続にMD用小型HDMIケーブルだけの人にはかなり良い
・Amazonで購入する場合は9000~1万円前後の商品は適正価格だと思いますが10万円以上出すほどのものではありません(購入価格や購入する/しないは個人の判断でお願いします!)


リンク

リンク:ODV-GBS-C公式サイト
リンク:ODV-GBS-Cファームウェアダウンロードページ
リンク:KVClab「【新品】 アップスキャンコンバーター ODV-GBS-C」販売ページ
リンク:秋月電子「スイッチングACアダプター 12V1A」販売ページ



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