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15Khzも表示可能!!アーケードゲームに特化した液晶モニタ『UNICO Phoenix LCD Monitor』

画面比率5:4、15khz~31khz対応の17インチ液晶モニタ『UNICO Phoenix LCD Monitor』を購入しました。

ネオジオのゲームが多数収録された家庭用小型筐体『MVSX』を販売しているUNICO社の商品です。

もともとアーケード筐体のブラウン管モニタが故障した時に付け替える用途で開発されたものなので、通常の液晶モニタのようにケースに入っていない状態で取り付け用の鉄板むき出し状態ですが、単体での使用ももちろん可能です。

17インチ、19インチ、26インチの3タイプがラインナップされており17インチはまさにMVSX筐体に実装されているモニタです。

最大サイズの26インチモニタはUNICOからもうすぐ発売されるアーケード筐体『NOVA BLAST』に実装されているものです。

直結からHDMIまで、様々な映像入力に対応!

本体裏側に映像はHDMI、VGA、CGAの3種類の接続端子がついています。

CGAは今では聞き慣れない名称ですが、もともとはIBMのPCに使われていたグラフィックスカード……今のグラボに相当するパーツで、その名称や性能から「15kHz系のRGB映像信号」全般を指す名称として使われていました。

現在のPCやゲーム、映像関連全般で低解像度な15KhzのRGB映像信号そのものが使われることがほぼ無くなったのでこの呼ばれ方自体も廃れてしまったようです。

CGA端子にはR/G/B/GND/同期信号の5本を接続します。

JAMMAコネクタにもまさにこの5本の信号が流れているので「JAMMAハーネスから映像をモニタに直結」が可能です。

注意その1!このモニタにスピーカーは付いていません!!

モニタ自体にスピーカーは搭載されていないのでHDMI接続する時には音声を分離してスピーカーに接続する方法を別途確立する必要があります。

中間ハーネスの「スプリットファイヤー」を使うことで映像はVGA、音声はヘッドフォン端子で出力できるのでとても便利です。

関連記事:連射だけじゃない!!アーケードゲームに便利機能を追加する中間コネクター基板

スプリットファイヤーを使いVGAでモニタと接続し、ヘッドフォンでサウンドを出力した接続例
スプリットファイヤーを使いVGAでモニタと接続し、ヘッドフォンでサウンドを出力した接続例

注意その2!公式が公開している寸法をアテにしてはダメです

販売元のUNICO社が『UNICO Phoenix LCD Monitor』各サイズの寸法を公開しています。

筐体に組み込み前提でケースに入っていない液晶モニタなので、購入前にアクリルで保護シールドを作ろうと思って図面を参考にIllustratorでカット用データを作ろうと思ったら「左側面に書いてある縦サイズ"30cm"」と「右側面に書いてある縦サイズの合計(3.8+5+12.2+5+3.8=29.8cm)」が一致していないことがわかりました。

※インチで作ってるからかな?と思って記載されているインチを計算してみたら左が11.80inに対して右は11.74inでした。

と、いうことで公開されている図面データは「ざっくりした大きさがわかる参考値」位の気持ちで見る分には問題ないですが、ネジ穴の位置を決めたりと正確な数値を知りたい場合は自分で寸法を測る必要があります。

モニターに直接定規をあてて寸法を測ってIllustratorで図面化しました。紙に出力してモニターに当ててみた所問題なさそうなのでこれをアクリルカット用の元データとして使えそうです。

正方形のシールドを作って縦横回転前提にするのもいいな、なんて色々考え中でまだ最終形態は未定のままです。

レトロゲーム復刻ミニハードも対応してて当時感満点!!

5:4比率で左右に長くないモニタなので当時のテレビっぽい雰囲気で表示できるので、レトロゲーム復刻系ミニハードを繋げて表示されるのも、かなり雰囲気が出て良い感じです。

例えば『メガドライブミニ2』の場合、ゲーム機側の画面表示設定を「フル」にすると壁紙無しで四角い画面全体にゲーム画面が表示されます。(同1等も同じですが、すべてのミニハードが画面設定「フル」があるわけではないのでそれぞれゲーム機の説明書をご確認ください)

ただしメニュー画面は16:9固定なので5:4画面に表示されるとすべてが縦長に細くなってしまいます。

さらに、先に記載した通りこのモニタ自体にはスピーカーが搭載されていないので音を出すためにはHDMIから映像と音声を分離させて音声を別途オーディオ機器に接続する必要があります。

結論!必要な人には最高に便利、そうじゃない人には扱いづらいモニタです!

「15Khzの映像を表示させたい」「JAMMAから直結で表示させたい」「自分でミニ筐体を作りたい」「アーケード基板の動作確認用にお手軽な汎用モニタが欲しい」といった使い道が決まっている人にはとても便利で、他の液晶モニタには無い機能が揃っているモニターですが、用途や目的が決まってないと「ケースに入っていないむき出し状態」「スピーカー非搭載でHDMI接続時に別途機材が必要」「画面比率が特殊」などで何に使ってよいのか困ってしまう使いづらいモニタに感じると思います。

もし探している機能や使い道と合致しているなら、『UNICO Phoenix LCD Monitor』はとても良いモニタの一つです。

『RGB2C02N』を内蔵してRGB化したNewファミコンのRGB15Khz表示テスト
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