「ゲーム配信をやってみたいけど機材揃えるのに何買っていいかわからないし、配信機材ってなんか高いものばかりで買えないから配信を始められない」という話を何度か聞き、「クオリティはともかく、まずはゲームをYoutubeにアップロードしたり配信できる環境」を手軽な機材で出来ないものかなと試してみた記録です。
キャプチャカード:「CLASSIC PRO CHD201 HDMIビデオキャプチャー」 980円
HDMI端子をUSBに変換するアダプタに見える小型キャプチャカードです。
別途電源もドライバのインストールも不要で、パソコンのUSB端子に接続するだけでUSBカメラとして認識します。
多くの配信者も使っているOBS等の配信ソフトに対応しているので、まずはこれで配信を始めてOBSの設定や配信運用に慣れたらもっと良いキャプチャカードにアップグレードするときも困らないお手軽さが魅力です。
そして何より980円という冗談みたいな値段。
出力解像度はフルHD(1920x1080 @ 30Hz)ですが、出力映像フレームレート上限が30fpsなので60fps等のフレームレートの高いゲームをキャプチャするとフルフレームにはならず30fpsで保存、配信されるので滑らかさは失われます。
また、この価格で望んではいけないことですがキャプチャされた映像は実際の映像に比べて遅延があるので、キャプチャ画像でゲームをプレイするのは不可能と考えたほうが良いです。
その遅延を減らすことは出来ませんが無視する為に次に紹介するHDMI分配機を使用します。
■USB2.0接続
■スティックタイプ
■入力解像度:4K60Hz
■入力映像フォーマット:8/10/12bit 深度
■出力解像度:1920x1080 @ 30Hz
■出力映像フォーマット:YUV420,JPEG
■出力映像フレームレート上限:30
■音声フォーマット:リニアPCM(モノラル音声)
■音声サンプリングレート:44.1kHz or 48kHz(配信ソフト側で設定)
■最大USBオーディオビットレート:16bit
■外形寸法:66mm x 28mm x 13mm
リンク:サウンドハウス | CLASSIC PRO ( クラシックプロ ) CHD201 HDMIビデオキャプチャー USB2.0接続
HDMI分配器:「HDMIスプリッター GH-HSPE2-BK」 約2000円
キャプチャカードで取り込んだ映像をPCのモニタで見ると遅延しています。
その為、ソースとなるゲーム機等の映像を分配してPCはキャプチャ専用、ゲームのプレイは普段使っているテレビやモニタに接続すればPC上の遅延を気にすること無くゲームをプレイすることができます。
2万円程度以上の一般的なゲーム録画、配信用のキャプチャカードには「パススルー」というHDMIを分配する機能が最初から搭載されているので、キャプチャカードをアップグレードした時は分配機を使わずに映像の分配が可能になります。
紹介したこの分配機は既にメーカー終売になっているので同機能のものがあれば何でも大丈夫です。
特にこの機種がオススメ!というわけではなく、家にたまたまあった分配機を使ってみたら問題なく使えたのでそのままつかっているというだけです。
リンク:ヨドバシドットコム | グリーンハウス GREEN HOUSE GH-HSPG2-BK
HDMIケーブル 数本(最低3本) 1本1000円前後
HDMIケーブルもこだわればいくらでもハイスペックで高級なものがあります。
今回はとくにこだわらず、とは言えあまりショボいノーブランド品だと最悪映らないものも存在するので「1000円前後で4K対応と謳っているメーカー所在がはっきりしているもの」としてエレコムのHDMIケーブルを記載しています。
「最低3本」としているのは分配機でキャプチャカード用とテレビ接続用で2本と、ゲーム機から分配機へ繋ぐ3本です。
リンク:ヨドバシドットコム | エレコム ELECOM DH-HD14EY10BK
配線接続は「今のゲーム環境の間に挟み込む」
現在ゲームしているゲーム機とテレビや液晶モニタはHDMIケーブルで接続されていると思います。
■通常のゲーム環境(イメージ)
[ゲーム機(例:Switch)]ー(HDMI)ー[テレビ]
今回のキャプチャ機材をゲーム機とテレビの間に挟み込んで、分配した映像をPCに送り配信するというのがおおまかなイメージです。
■キャプチャ環境(イメージ)
[ゲーム機(例:Switch)]ー(HDMI)ー[分配機]ー(HDMI)ー[テレビ] └ー(HDMI)ー[キャプチャカード]ー(USB)ー[PC]アーケードゲームも配信可能
何度か紹介しているアーケードゲームを家で遊ぶための装置(コントロールボックス)「CBoxUSB」からHDMI分配機に接続し、HDMI出力1を普段遊んでいる液晶モニタに接続、HDMI2にキャプチャカードを繋いでPCのUSB端子に接続。
配線は以上で完成です。
PCではOBSを起動しゲーム画面をキャプチャしています。
実際に今回の機材を使ってアーケードゲーム『レイフォース』をYoutubeで配信したアーカイブ映像がこちらです。
ゲーム以外の部分をピンクにしているのはゲーム画面以外部分をわかりやすくするために壁紙をピンクにしてみたものです。
実際配信した動画を見てみると、音がプツっと瞬間的に途切れているのが確認できました。
これがキャプチャカード由来のものなのか、OBSの設定なのかこの時は判断できませんでしたが、実際に配信してみることで気づくことや不具合も見えてくるので少しづつレベルアップしていく実感が楽しいです。
※後日OBSの設定で音の途切れは解消できました。
この映像はテスト配信ですが、実際の配信や動画の公開では壁紙やコメント表示領域などを作っていくとドンドン本格的な映像になるので動画作りは面白いですね。
そうは言ってもやっぱりチープよね
今回の機材は現役Youtuberや有名配信者が使っている機材に比べて、価格も性能も超チープです。
チープですが「配信者さんと同じ機材が無いから始められない」と足踏みするくらいなら、まずはやってみて物足りない機能やアップグレードしたいものを買い足していけばいいんじゃないのかな?という趣旨で試してみました。
今回はゲーム映像のみですが、さらにマイクやカメラを追加していけばトークしたり表情を映したりしながら配信できます。
さらに映像にテロップやBGMを追加したりとこだわり出すとドンドンやりたいことが増えていく"沼"なジャンルです。
どこをパワーアップすれば良いのかは作りたい映像や番組次第です。
※今回「全部買っても1万円以下」で配信を試してみましたがパソコンや配信するソースになるゲームソフトやゲーム機は最初から持ってる前提です。
PCやSwitch、PS5を買うところからだと…確かにお金かかりますね。