アーケードゲームの基板を遊ぶための装置「コントロールボックス」の新型『EASY- ARCADE2』は、JAMMA中間コネクタサイズの超小型多機能コントロールボックスですが、基板や電子部品がむき出しになっているので誤って部品を触ってしまったり壊してしまいそうだったのでアクリルをカットして電子部品を守るケースタイプのシールドを作ってみました。
リンク:アーケードゲーム用小型コントロールボックス『EASY-ARCADE2』
まずは観察と妄想
EASY ARCADE2を上から見た時に気付くのは、ネジ穴が一切無いことです。
筐体に組み込んだり別の装置の一部になるものではなく、このまま使うことを想定しているので必要のないネジ穴が存在しないのは当然ですが、これではアクリルを固定する方法も無いので初手から詰んでしまいました。
上の画像は「基板サイズが少し横に大きくなっても良いのでネジ穴が4つくらい追加されれば全部解決するのにな~」と思って落書きしたものです。
【解決!】ネジ穴が無ければネジ穴を付ければいいじゃない!
JAMMAコネクタの左右に横向きのネジ穴がそれぞれ付いていたので、ここに6mmのキューブスペーサー(サンハヤト製「基板垂直取付用ブロック(6mm角)(SBB-003)」)を取り付ける事で縦方向のネジ穴を追加することが出来ました!
これで基板に水平にアクリルを取り付けることが可能となりました。やった!!
採寸
なにはともあれ、サイズがわからないと何も作れないのでEASY ARCADE2を採寸しました。
ホームセンターで購入した一般家庭向けのノギスと鉄定規を使っているので、どこまで正確な数値なのかはわかりませんが、大きく誤差が出なければOK!の気持ちでガンガン測っていきます。
ネジ穴は上部2箇所が基板固定、下部2箇所は基板の外側に配置しています。黒い四角部分はボタンやコネクタ部分を窓にするためにカットする前提です。
撮影したEASY ARCADE2の上から「こんな感じかな~」とアクリルをイメージして画像を重ねてみました。
問題なさそうです。
データ作成~カット依頼!
採寸した情報を元にAdobe Illustratorでアクリルカット用のデータを作成してアクリル加工業者に発注しました。
自分で採寸したのでちゃんとネジ穴の位置が正確なのか、ちゃんと取り付けできるのか毎回自信がないのでアクリル加工業者の端物アクリルで2セットだけ作ってみることにしました。
本当はクリアアクリルが良かったのですが、たまたまちょうどよいサイズがクリアブラックしか無かったので、寸法合わせのテストだし良いか!とクリアブラックでカット依頼しました。
アクリル到着~仮実装
到着したアクリルをEASY ARCADE2に取り付けてみました。
ネジやスペーサーは家にあったありあわせのものなので色が上下でバラバラですが、ネジ穴やサイズ感が想定どおりのバッチリジャストサイズだったので一安心です。
たまたま在庫があったクリアブラックのアクリルですが、EASY ARCADE2を稼働させてみたら液晶部分が光って透けて表示されるという想定してなかったけどすごいカッコイイ効果になりました。
拡張コネクタに取り付けるCPS2用キックハーネスや各種ボタン用の穴も想定どおりの位置だったので使い勝手もシールド取り付け前と変わりません。
EASY ARCADE2液晶下についている「C-Syncレベル選択スイッチ」部分のみ意図的に穴をあけていません。
このスイッチがすごく小さいパーツなのでシールド上から気軽にアクセスしたら壊してしまいそうだと思い、ピンセット等を使ってRGBコネクタ側からアクセスするようにしました。
ネジやスペーサーにもこだわってみた
家にあったありあわせのネジやスペーサーだと色や形に統一感が無かったのでアクリルの色にあわせて上から見えるパーツは黒系に統一しました。
- 左上:5mmプラスペーサー
- 右上:キューブスペーサー(サンハヤト製「基板垂直取付用ブロック(6mm角)(SBB-003)」)
- 左下:M3飾りワッシャー(黒)
- 中下:M3x6mm皿ネジ(黒)
- 右下:M3x5mm超低頭ネジ(銀)
コネクタ側(下)から見た状態です。
5mmスペーサー2つと6mmのキューブスペーサーで出来た16mmの空間にEASY ARCADE2が浮かんでいる状態で固定されています。
16mm空いていることでスーパーファミコン用RGBケーブルも問題なく挿すことができます。
キューブスペーサーを使っている事で下部ネジ側面にもネジ穴があります。
現状使い道はありませんがフックや基板との取り外し時の取っ手を取り付けることもできそうです。
作って取り付けて大満足!さてこの後どうしよう?
作った目的が完全に自分用で、作ってちゃんと取り付けできたので大満足!
どうしてもアクリル加工は「大きなアクリルを用意してカットする」というのが前提のため、今回のように色や厚みを考慮しない自分用なら端物で作ることができますが、販売を前提にすると一度に結構大量にできてしまうのでロットごとの在庫の問題など考えることが多くなってきます。(どうせ買うならネジとか部品セットのキット状態のほうがいいですよね)
EASY ARCADE2ユーザーや今後ユーザーになる予定の方で「アクリルシールドがほしい!」「絶対買う!」という方がいるようでしたら、ぜひX(旧Twitter @hide_loopcube )にコメントお送り下さい。